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2009年11月

パイレーツ・ロック

Prock_2

公開中の映画。
1966年、イギリスには国営のBBC以外放送局がなく、
BBCがロックをかけるのは1日たったの45分だけ。
そこで海の上に浮かぶ、海賊ラジオ局が乱立。
24時間ロックを流し続けた。
それを取り締まるお役所との攻防戦や、
船に閉じこもってロックを交代で流し続ける
DJ達の日常を描いた物語。

この監督は、間違いなく、ストーンズファンだね。
映画の一番いいところ、ここぞ!というところで、
Jumpin'Jack FlashとLet's spend the night together
が流れて、壮快だった。

みどころは…うーん。
ストーリーではこれといってないのだけど、
当時の音楽の有名どころが大体流れるみたいなので、
その辺が好きな方は、もうたまらないだろうということ。
あとは、当時のイギリス人がどうやってロックを聞いていたか、
っていうところが私にはおもしろかった。
子供は枕の下にラジオをかくして寝ながら聞いていたり、
仕事中に聞いていても上司がくるとラジオを消したり、
バーやクラブでは大っぴらに聞いていたようだけど、
聞くことはかなりうしろめたい行為だったらしい。
それがよくわかった。

イギリスでロックが国益にかかわるほど伸びたのは、
ビートルズやストーンズが出て来た最盛期に、
ロックを禁止されていたからに違いない。
禁止されたものは、どうやっても欲しくなるのが人間。
他国より余計、ロックにどん欲になったのだろう。
それで、いい音楽が生まれたのだ。
イギリスは今もミュージシャンが海外ツアーで
稼いでくるお金で潤っているらしい。
イギリスってのは変な国だ。

私は音楽の仕事をしているけど、
音楽の仕事なんて、昔でいったら、道化師の部類ですよ。
農民や兵士や町民と違って、エンタメをお届けする道化師は、
生活力がなくて、国が危機に陥ったら、
真っ先に職にあぶれそうな、ふわふわした職業だ。
そんなふわふわしたもので、国を豊かにしているイギリスって…。
なんか変だ。なんかすごい。

でもそんな職業を私は気に入っている。
不景気になると真っ先に仕事がなくなるけど…。

パイレーツ・ロック 公式サイト

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永遠の反逆児ミック・ジャガー/ミック・ジャガー語録

Mickgoroku Mickhangyaku
永遠の反逆児ミック・ジャガーは文庫だが
ミック・ジャガー語録は大判本。
文庫のほうに写真が少ないだけで、
中身は同じだと発覚!
知らずに両方買っちゃった!

ストーンズと自伝について。
ワイマンは一番のりで長編の自伝を出し、
ロニーもつい最近満を持して自伝を出し、
キースは自伝を鋭意執筆中といわれ、
ミック・テイラーは、ストーンズだった期間が短すぎて、
自伝などとんでもないと思っていそうであり、
チャーリーは自己顕示欲がまったくなさそうであり。
そんな中、お金に鼻がきき、誰よりも自己顕示欲があって、
自伝を真っ先に書きそうなミック・ジャガーが、
なぜ自伝を出さないのか、と不思議に思うわけで。

何かのインタビューで、自伝を書こうとすると、
その時代のことを深くほりすぎてしまって、
収拾がつかないんだ、と言っていた。
完璧主義のミックならありそうなことだが、
私は別の理由もあると思っている。
とかく60〜70年代のミュージシャンは、
ドラッグのせいで、そのあたりの記憶が
飛んでいる人が多いらしい。
エリック・クラプトンもそう言っていた。
ミックが自伝を書かないのは、
そっちの理由もあるのではないかと思う。
そして2008年には自伝を書くつもりはないと宣言した。
出版社にも契約金を返納してしまったとか。
ってことは、自伝本を書こうとはしていたが、
やめたってことだ。

ドラッグに耽らず、メモ魔だったワイマンの自伝本、
ストーン・アローン は理路整然としていたが、
いまだに酒の依存症でもあるロニーの自伝本、
俺と仲間 は思い出の箇条書きのようで、
時代も前後しているようだった。
キースが自伝本を書いているというが、
最もジャンキーだったキースが
どういう自伝本を書くのか、とても楽しみである。
キースも相当記憶が曖昧で苦労しているらしいが、
伝記作家と組んでいるそうだ。

BARKSのニュース記事
キース、伝記を書くにも昔のことが思い出せず

前置きが長くなったが、この本についても少し。
これは永遠の反逆児ミック様がマスコミに語った
お言葉がそのまま並べてあるありがたぁい本だ。
82年初版発行と書いてあるので、
そのぐらいまでのお言葉しかないけれど、
本人発信の自伝本とみてもいいだろう。
年代別に並んでいるのではなく、
音楽業界、ロックン・ロール、映画、
セックス、女、結婚、子供、ドラッグ、金‥等々
カテゴリーわけしてあって読みやすい。

ただ、特に印象に残ったお言葉はなく。
大体が何かで読んだことばかりだった。
伝記作家や、伝記本の編集者たちは、
他のソースからこの本に書かれている言葉を
参照したりしているのだろう。

最近、私が心待ちにしてるのが
来月発売の69年のライブアルバム
Get Yer Ya-Ya's Outのリマスターなのだが、
そのことについておもしろいことが書いてあった。

本書から
ー僕たちがライブ・アルバムを出すことにしたのは、
そうでもしないとまた誰かが海賊版を出しかねないからなんだ。
こっちのレコードの方が音はずっといいだろうし、安いから、
もう海賊版を買う必要もなくなるだろう。
〜中略〜
あのアルバムで僕が気に入ってるのは
「ミッドナイト・テンプラー」だけだ。スタジオ盤よりずっといいよ。

文庫本のほうが初版本で誤植のままで、
ランブラーがテンプラーになっていたので
ちょっとふいてしまったが、
私がおもしろいと思ったのはそこではなくて、
ミックがこのライブアルバムでは、
ミッドナイト・ランブラーしか気に入ってないらしいというとこ。
でも、確かに、ミッドナイト・ランブラーはCDの音より、
ライブのほうが断然いい!

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