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2009年8月

キャデラック・レコード/音楽でアメリカを変えた人々の物語

Cadillacrecords_poster
現在公開中の映画。
チェス・レコード栄枯盛衰物語。
黒人ブルースマンやミュージシャンたちが、
人種差別が色濃く残るアメリカで、
どうやってのし上がっていったのか。
当時のミュージシャンの生活がなんとなーくわかる映画。

チェス・レコードといったら、
ストーンズにとっては特別なレコード会社だ。
マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、
チャック・ベリー、ボー・ディドリーなどが所属する。

どう特別かというと、まず、
ローリング・ストーンズという名前そのものが、
マディ・ウォーターズの曲からとったものだし、
チャック・ベリーは、キースが特に心酔した人物だし、
ストーンズがビックになって、
テレビ番組で好きなゲストを呼んでいいと言われ、
指名した人物がハウリン・ウルフだし。
しかしなんといってもストーンズのはじまりは、
ミックがマディ・ウォーターズとチャック・ベリーの
レコードを持っているのを見て、
キースが話しかけたのがきっかけだったんだから!

チェス・レコードの曲はストーンズによってカバーされ、
世間に再評価されている。
チェス・レコードはストーンズのルーツであり、
憧れの人がいっぱいつまった宝箱のようなものらしい。

64年の初のUSツアーの時、チェス・スタジオで
レコーディングをして、ミックやキースがえらく興奮した、
という話は有名だが、その時の様子だろうか。
映画の中で、若いストーンズ達がチェス・スタジオに
機材の搬入をしているのを、マディ・ウォーターズが手伝う、
というシーンがあった。
マディって音楽やるだけじゃなくて、
後輩にアドバイスしたり、会社の雑用をやったり、
意外と何でもやってたみたいだから、
搬入を手伝う、っていうのもありえない話ではなさそうだ。

芸能界には栄枯盛衰がつきもの。
売れてる時は羽目をはずしすぎ、
売れなくなるとみじめになってゆくのはよくある話。
みじめになった時にどうなるか、が見どころなのです。

(以下ネタばれ注意)
マディの場合、世間に忘れられ、野球中継を
ぼんやり見る日々を送っていたところ、
イギリスの若いミュージシャンからツアーに参加して欲しい、
と請われ、渡英することになる。
ヒースロー空港に降り立つと、
かつての栄光が蘇るような報道陣の数。
ここで映画は終わるのだが、おそらく
ストーンズに呼ばれたのではないだろうか。

素晴らしい音楽は、若いミュージシャンによって
新しい世代に紹介され、ずっと聞かれてゆくんだなぁ。
私の作った音楽もいつまでも残ってゆくといいなぁ。
なんてネ。

↓マディとストーンズ夢の共演

キャデラック・レコード/音楽でアメリカを変えた人々の物語
公式サイト

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ミック・ジャガーという生き方

Ikikata

ミック・ジャガーという生き方/佐藤明子

日本人で、しかも女性が書いたミック本ということで
親近感をもって手にとってみた。

んーなんなんだ?これは!
優しい!優しすぎる!
まるで聖母マリアのような母性!
著者が小さいお子さんのお母さんだからなのか、
海のような大きな懐でミックを包み込んでいる。

単にキャーキャーミック大好き!と騒ぐのではなく、
ミックが武士道精神をもったサムライであるとか、
三島由紀夫の美学に通じるものがあるとか、
ワイルドがでるわ、ニーチェがでるわ、キリストがでるわで、
ストイックにミックを見つめる冷静な文体である。
文才があると、たとえミーハー精神が出発点でも、
ここまでアカデミックな雰囲気になるのね、と感心してしまった。
私も同じ女として、目指してみたいかっこよさだけど、
私はまだまだ修行が足りないからなー。

この本を読んだら、ミックとキースの
妖しくも不思議な関係がわかった気がする。
つまり、キースは生きながらにして既に伝説だけど、
ミックは伝説にはならない、ということに端を発しているのだ。

なぜなら、ミックには奉仕の精神がありすぎて、自分がないからだ、と。
いつも、ファンがこうあって欲しいと願うミック・ジャガーを演じ、
新しいものをあれこれ取り入れたがる。
リーダーとして音楽をビジネスとして扱う立場にあるので、
純粋なアーティストでいることすらできない。
おしゃべりで愛想がいいけど、言ってることは玉虫色。
何が言いたいのか結局わからない。

一方で、キースは自分を曲げず、伝統的スタイルを守り、
口からこぼれる言葉は全てが珠玉の名言。
感情を音にできるアーティストであり、
子供っぽく、いまだに悪ガキでいることが許されている。
ストーンズが記者会見に大幅に遅れても
「キースが起きるのは夕方らしいからな。」と
誰かが言えば、みんな納得してしまう。

ミックはキースの自由な雰囲気に憧れ、
キースのイメージを守るために生きてきた。
どんなことがあってもキースを見捨てることはなかった。
おかげでキースは永遠のギター少年を続けられる。
そのありがたさをキースはよくわかっているので、
キースもミックのことを尊敬している。
2人はそんな間柄なのだ。
簡単に言えば、ね。

うらやましい。
同性でそこまでの友情を築ける男ってものが、
全くうらやましいぜ!
女じゃ、そんな関係あり得ない。

さて、2人の喧嘩で、私が気に入ってるやりとりをご紹介したい。

BARKSより(↓タイトルクリックで飛びます)
キース・リチャーズ ミックのイチモツは小さい
やっぱり!? ミック、キースの発言に激怒
キース・リチャーズ、ミック・ジャガーに謝罪

確かにこんな喧嘩、女は絶対しません。
逆に、女同士の友情がミック&キースの域に達しないのは、
それが原因なのかもしれないね。

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ベロTデビュー

Mytongue

ついにベロデビュ−しました!

普段、地味で渋い色しか着ない私。
真っ赤なベロTなんて着れないよぅ…
と、ぼやきながら通販サイトをさまよっていたら
珍しい黄色いベロTを発見。

もちろん、即、お買い上げ。

でも、取り寄せてみたら、黄色じゃなくて金色で、
ピカピカ光るラインストーンのベロでした。
やばい。
赤のベロより派手だ。

でも古着っぽくて着心地いいので、
結果的にはかなり気に入ってます。
これでファン装備もばっちり。
どんと来い、ストーンズ。

ここでストーンズロゴ、豆知識。
このロゴは71年のアルバムSticky Fingersの時から使われはじめた。
有名なデザイナーではなく、無名の美術学生が考えたもので、
当時の報酬は1万円だったそうだ。
学生にはのちにミックから4万円のボーナスが支払われたとか。
2008年、イギリスのVictoria & Albert Museum は、
ロゴのオリジナルアートを1000万円で購入している。

よく言われることだけど、やっぱり言いたくなるあの言葉。
ミックのケチ!

amplifiedのstonesTシャツ

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THE ROLLING STONES THE SINGLES 1962-1970

Singles
たくさんDVDを買っていれば、
いつかは、はずれに当たるわけで…。
これは、はずれ!
パッケージはステキなんだけどね。

私としては初期のシングル曲の映像を、
順を追って見れるものと期待していただけに、
見終わってがっかり。

主に周囲の人へのインタビューで構成されていて、
デビューから1970年までのシングル曲を、
"他人が"、語ってゆくもの。
字幕なしなので内容がわからない。

ちょこっとだけライブ映像やTV映像があるが、
それにもインタビュー音声がいじわるか!?
ってぐらい執拗にかぶってきて、
1曲丸ごと静かに聞かせてくれるところはひとつもなし!
挙げ句の果てに、知らないおじさん2人が
ギターでリフを再現するコーナーあり…
もーそんなのどうでもいいよー!

せっかく60年代後半のエドサリヴァンショーの
貴重なカラーバージョンが流れているのに…。
この頃のストーンズは衣装が華やかだから
これは絶対カラーで見ないと!

というわけで、純日本人には全くおすすめできないDVD。
このシリーズで70年のGET YER YA YA'S OUTライブの
名前をタイトルにしたDVDもあるみたいだけど、
もうだまされないもんね。

↓真っ白い衣装でシタールを弾くブライアンがステキ
他メンバーもミリタリールックで統一されてて良し
エドサリヴァンショーからPaint It Black

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A DEGREE OF MURDER/ブライアン・ジョーンズ

Adegreeofmurder
ア・ディグリー・オブ・マーダー

67年、西ドイツ映画。
ブライアン・ジョーンズが音楽を制作した幻の映画。
カンヌ映画祭には出品されたが、公開には至らなかったという。
主演は、アニタ・パンバーグ。
ブライアンの恋人で、のちにキースの恋人になり、
その間、ミックとも浮気する、魔性の女。
ドラッグや黒魔術をストーンズに持ち込み、
ファッションにも影響を与え、
6人目のストーンズと言われた超重要人物だ。

主人公のマリー(アニタ)は過って恋人を撃ち殺してしまう。
警察にはいかず、死体の処理を通りすがりの男に頼む。
男は男友達を1人引き入れ、3人で死体を捨てにゆく。
後半は、道中を撮影したロードムービーとなっている。
アニタそのものを想定した脚本だったのだろう。
無鉄砲で頭が弱そうだけど、男を惹きつけてしまう
素のアニタが垣間見える。
脚本や撮影されたものは、全然悪くない。
監督はのちに「ブリキの太鼓」を撮影した人だというし。
それなのに、こんなにもアマチュアの雰囲気が漂うのはなぜか?

これって、ひょっとして音のせいじゃない?
シーンの雰囲気に合わない曲があてられていたり、
前のシーンの曲がフェードされずに、
次のシーンにかぶって突然ぶちっと切れてしまったり…。
音楽が必要そうな箇所が無音だったり。
故意にやっていたとしても、これじゃアバンギャルドすぎ。
芸術的というより、雑な印象しかうけない。
このDVDは実は製作途中のもので、
もしかして、最終版ではなかったのかもしれないけど、
ブライアンが音楽担当だからという理由で
カルトムービー化した本作なのに、
音楽の付け方が雑っていうのは、興味深かった。

ブライアンは自分のオリジナル曲を披露することを
恐れていたと言われている。
プレイヤーとしてはストーンズの中では一番で、
どんな楽器もすぐにマスターする才能があったが、
作曲には自信がなかったようだ。
たとえオリジナルを持っていっても、
ミック&キースがストーンズの曲として
採用してくれなかったという話もある。

そんな話を聞いていたので、
ブライアン1人で作った音楽には興味があったし、
ストーンズの中にどういうエッセンスを持ち込んでいたのか
この映画を観ればわかるかもしれない、と思ったのだ。

さてその音楽はというと…。
シンセサイザーを派手に使った曲あり。
チェロ(?)一本だけのクラシカルな曲あり。
この辺は楽器に精通していたブライアンならでは、か。
もちろん、ハーモニカでメロをとったブルースっぽいのあり。
この辺が一番得意なところだろう。
それと、おもしろいのが、Lady JaneやRuby Tuesdayを彷彿とさせる
いかにもイギリスらしい牧歌的な曲があること。
もしかしたらストーンズのあの辺の2曲は、
ブライアンの功績が大きかったのではないだろうか。

恋人のアニタに音楽を頼まれたのだが、
アニタとの仲は既によろしくなく、
この頃は、ドラッグに溺れる毎日だったブライアン。
映画音楽も引き受けておきながら、なかなか手をつけなかったので、
腹をたてたアニタが「他の人にかえるわよ!」と怒り、
それで渋々スタジオに行った…というくだりが
ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男(映画)
で、そっくり再現されていた。
興味がある方はそちらの映画も必見です。

↓A DEGREE OF MURDERオープニング曲(〜2:17までが)
メドレーのように変化するけどこれ1曲でオープニング
出だしから雲行きが怪しいサウンドプランニングとなっている

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